5/04/2010

ダイビングライセンスとダイビングCカードについて

ダイビングライセンス取得コースと良く目にします。それと併せてCカードと言う言葉も良く目にします。しかし、ライセンスとCカードは根本的に意味合いが違います。

●ライセンス(Licence)=免許、認可、許可
●サーティフィケィション(Certification)=証明、認証、認定

ダイビング講習を受講し修了すると、そのスクールが契約を結んでいる国際的なダイビング指導機関のCカード(証明書)が発行されます。このCカードの「C」はサーティフィケィションの頭文字なので、正式には「サーティフィケィションカード」となります。
また、国際的な指導機関はライセンス(免許証)発行を行っておりません。

解りやすく例えると、

ライセンスは自動車運転免許。道路交通法では道路で自動車はかってに乗ってはいけないものとなっており、「自動車運転免許」を取得することで、道路での自動車運転を「許可」されます。

サーティフィケイションは高校、大学等の卒業証書。それぞれの学校における一定のカリキュラムを修了した証明書とも言えます。卒業証書自体は何かの許可を受けるためのものではなく、その学校での指導に基づいてスキルを身につけた事を証明するものです。

ダイビングは法的に許可を取らなければ行えないものではありません。
しかしながら、潜在的な危険を伴う活動なので、一定のトレーニングを行わなければ、タンクや道具のレンタルも、ツアーなどのサービスも提供しておりません。
そのトレーニング修了を証明するものがサーティフィケィションカード、いわゆるCカードなのです。

国内におけるダイビングのライセンスは「国家資格 潜水士」のみです。
これはダイビング許可ではなく、潜水作業、業務の事業主は「潜水士」を持っている者しか潜水業務に就かせてはいけないこととなっていますので、「作業員の雇い入れ許可」と言う事になります。

Cカード取得の事を、ライセンス取得と表記しているスクールは、スキルを身につけることよりも「カード発行」に重点を置いている傾向が強いと言われているようです。スクールをお選びされる際は、どんなに良い事を書いていても、「ライセンス取得」と書いているスクールはパスしたほうが良さそうです。

1/06/2010

体力に自信はあるのですが、すぐ息があがります。

Q.40代で性別は男です。昔から体力には自信があるのですが、最近はタンクを背負ったり、少し水面を泳ぐと、すぐに息があがってしまいます。階段の上り下りも同じです。疲れない秘訣はありますか?

A.少しでも疲れた場合は休憩を充分に取って下さい。
器材のセット、水面移動なども、決して無理のないように、途中で休みながら、呼吸を整えて活動して下さい。それが激しく疲れない秘訣です。また、バディにもその事を伝え、休憩中に気付かれずはぐれてしまう事の無いようにしてください。

生活習慣や加齢にともなう動脈硬化などにより、ダイビング中に脈拍や血圧が高くなることによって狭心症や心不全になってしまうケースが増えています。
水中に体を入れる事で体内の血液分布が変化します。そこへ活動による負担が加われば、動脈硬化性の疾患がある場合リスクが高まります。

ポセイドンではダイビング中、ゲストの負担や状態をチェックし、途中でダイビングを中断する事もございます。安全の為ですので、予めご了承下さい。

大切なのは
●無理をせず、休息を取りながら行う
●生活習慣を改善する(食べ物や睡眠、休暇、運動など)
●自分の体をチェックし理解する(定期的な健康診断など)
●定期的にダイビングを行いメンタル、フィジカル的に不安等を取り除く
●自分の活動の限界を知る 等です。

限界を知り、ダイビングを継続する事は基本です。
深い知識や限界を知る上でも、インストラクター監督のもと、スペシャルティコース、レスキューや救急法、DAN酸素供給法、マスタースクーバダイバー等の継続シリーズを受講される事をつよくおすすめいたします。

ダイビングの禁忌(きんき)について

ダイビングの禁忌(きんき)とは、ダイビング自体が疾病(しっぺい)に悪影響を及ぼしてしまう事を言います。

現在NAUIでは3段階の禁忌事項を決めています。
●絶対的禁忌:残念ながらダイビングを始められない疾病です。
●一時的禁忌:現在患っている怪我や病気が完治するまでダイビングを行えない状態です。
●相対的禁忌:疾病の中でも医師の判断と指示の範囲内でダイビングが可能な状態です。

1、絶対的禁忌の代表的な疾病
喘息、肺気腫、肺結核、てんかん、糖尿病、心臓疾患

2、一時的禁忌について
骨折などの怪我はもちろん、風邪などの症状も含みます。
また、投薬に関しても、その薬が高圧下でどのような作用があるのかまでは解りませんので、完治するまでダイビングはご遠慮戴きます。

3、相対的禁忌について
高血圧、軽度の心臓疾患など、医師と相談の上、限られた範囲でのダイビングが可能な状態です。
ポセイドンでダイビングを行う際は、その診断結果をご提出戴き、定期的に状態をチェックして戴きます。

4、精神的な疾患について
ダイビングは様々なゲスト間でのコミュニケーション、特別な水中環境での活動、冷え等の体力消耗など、想像以上に疲労します。
また、そのなかでも自立(自律)した行動が求められる世界でもあります。
この事をご理解の上、トレーニングを行い、定期的な活動を行ってはじめて「癒し」につながります。
もし、軽度の鬱などでしたら、必ず医師と相談の上、ご自身の状態をチェックしながら決して無理のないダイビング活動を行って下さい。


※健康な方でも定期的な健康診断は必要です。
最低年1度(潜水士資格が必要な業務を行っている場合は6ヶ月ごとに1度)の健康診断を受診して下さい。